ゼロ災運動の目的

ゼロ災運動は、人間尊重の理念に基づき、全ての事業場において全員参加で安全衛生を先取りして、一切の労働災害をゼロにすることを究極の目標とする運動です。
 労働災害をゼロにするためには、安全衛生管理と職場自主活動とを一体として推進することが重要であり、経営者・管理監督者・第一線で働く人々全員が、それぞれの立場、持ち場で労働災害防止活動に参加し、問題を解決する明るくいきいきとした職場風土をつくることが基本です。
 そのためには、経営トップのゼロ災害・ゼロ疾病・人にやさしい活力ある職場づくりを目指す厳しい姿勢の確立、安全スタッフや管理監督者による安全衛生管理の徹底及び働く人々の自主性に基づく安全衛生先取りの自主活動の活発な展開が必要となります。

ゼロ災運動

1.ゼロの原則
単に死亡災害・休業災害だけがなければよいという考えではなく、職場や作業に潜むすべての危険を発見・把握・解決し、根底から労働災害をゼロにしていこうという考え方です。
 
2.先取りの原則
究極の目標としてのゼロ災害・ゼロ疾病の職場を実現するために、事故・災害が起こる前に、職場や作業にひそむ危険の芽を摘み取り、安全と健康(労働衛生)を先取りすることです。
 
3.参加の原則
職場や作業にひそむ危険を発見・把握・解決するために、全員が一致協力してそれぞれの立場・持ち場で自主的自発的にヤル気で問題解決行動を実践することをいいます。

ゼロ災害運動3本柱

1.トップの経営姿勢
安全衛生は、まずトップのゼロ災害・ゼロ疾病への厳しい経営姿勢に始まる。「働く人一人ひとりが大事だ」、「一人もケガ人は出すまい」というトップの人間尊重の決意から運動は出発します。
 
2.ライン化の徹底
安全衛生を推進するには、管理監督者(ライン)が作業の中に安全衛生を一体に組み込んで率先垂範して実践することが不可欠です。ラインによる安全衛生管理の徹底が第二の柱です。
 
3.職場自主活動の活発化
一人ひとりが危ないことを危ないと気付き、自主的、自発的にヤル気で安全な行動をするような実践活動がなければ、職場の日々の安全を確保することはできません。